2004/11/28

著作権の話 (4) 写真はコピー

こんばんは。森村泰昌です (ウソ)。

要旨: 写真の被写体に著作権のあるものがあります。気をつけましょう。

ぴあのムック「ぴあアートワンダーランド: よーくわかる簡単アート史3万年60本勝負」というのを買ってきました。これ自身はそれぞれの作家や作品をそれぞれ最大見開き2ページで解説すると言う大胆な編集方針で、分かりやすいと言えば分かりやすい。たぶん専門家からみたらなんじゃこりゃというレベルのものなんでしょうね。

これを見ていて気になったのは、オリジナルとは何かということ。
・デュシャンは既製品の便器に署名して作品として提出している。
・このデュシャンも含めモナリザには多数の模写、パロディが存在する。
・ウォーホルはマリリンモンローの写真を処理したポップアートを多数出している。
・ここには載っていないが、リキテンシュタインの作品は印刷の網点まで含めてマンガの1コマを拡大複製したもの。
・マッドアマノのパロディ
...
こういうものの著作権ってどういう扱いになるのだろうか (もちろん工業製品の便器には著作権はないし、ダビンチはたぶん死んでから50年以上たっていますので、全部ではありません)。ウォーホルに著作権があるのは分かる。でもモンローのもとの写真の著作権とモンロー自身の肖像権はどうなんだろう。

またまた考えは飛びます。ちょっと前まで書いていた著作権の話を思い出しました。著作権の話 (3) で私は、自分で撮った写真は問題ないと書きました。これは風景や自然の写真や家族のイベントの写真のことを想定していました。写真の著作権は構図を決め、ピント、シャッタースピード、露出を決めた撮影者にある、ということが前提でした。

しかし、被写体のことをあまり考えていませんでした (肖像権とミッキーマウスの描かれたトレーナーに関しては言及していますが)。被写体に著作権があるものがあり、これらのことについて配慮する必要があります。

私が理解している基準は以下のようなな感じでしょうか。私自身も守っているかと言われれば疑わしいところがあります。
・雑誌のグラビアをデジカメでとったもの: もちろんアウト (スキャナでコピーするのと同じ)。
・記事が載っている雑誌のページ: 記事内容が読めないくらいならOK。
・街角にいた著名人の写真: 肖像権の許可を得る必要 (口頭でもOK)。
・ポスター: アウト。ただし街角の風景にポスターが貼られている風景ならOK。
・ぬいぐるみ: アウト。ただしぬいぐるみをもった人が中心テーマならOK。

著作権は言ったもの勝ちと言う側面があり (これは語弊があるな、言わなければ権利を守れない、のほうがいいかな)、ひとつのキャラクターでOKだった範囲でも、他のキャラクターだと著作権保有者から警告を受ける場合があると思います。上記の基準で大丈夫と言うことは保証できません。また、エキサイトと同様、積極的に他のブロガーの皆さんに警告することはありません (あーあ、責任のがれみたいでやな文章)。

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