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2011/05/08

トリウム原発って何だろう

これは原発事故の前の話なのだが、こんな記事があった。

中国が独占意欲「トリウム原発」とは:日経ビジネスオンライン

中国科学院の発表に関して書かれた解説なのだが、その中国科学院の発表内容はびっくりする内容で、これは気になっていた。発表内容を一部抜粋する。
1トンのトリウムは200トンのウランあるいは350万トンの石炭と同じエネルギーを発生させる。

わが国はトリウム資源大国。1000年にわたって枯渇の心配がない。

その特徴は構造が簡単で、長期連続運転が可能で、燃料の“雑食性”が強いなどの利点がある。しかも、小型かつ精巧に作ることができ、一定量の核燃料を装入すれば数十年の安定運転ができる。さらに、理論的に、核廃棄物は現在の技術による原子炉の1000分の1しか発生しない。次世代原子炉は世界で研究開発中であるが、我が国がトリウム溶融塩炉の研究を今始めれば、おそらくすべての知的所有権を獲得することになる。
トリウムという元素自体が今まで認識していないものだったので、ここでみるかぎり天然に存在するものだということも全然知らなかった。この記事を読み進めると、レアアースと一緒に産出されるもののようだ。ということはこれまで廃棄されていたということか (あとでまた記事にするが実際被害が出ているようだ)。

また、この記事をみると、米国も積極的に推進しようとしているし、日本を除く全世界で研究が進められているという。オバマの推進理由として、クリーンエネルギー (ここでは基本的には二酸化炭素削減) だけではなく、核兵器廃絶も狙いにある。

この人の前の記事『「友愛」は通用しない資源外交――“核ルネッサンス”に乗り遅れるな』では、
2.米オークリッジ国立研究所が中心になって開発した、原子燃料としてトリウムを利用する溶融塩炉とよばれる原子炉が、技術的にも経済的にも実用化の可能性が出てきた。もともと核の平和利用には最適でむしろ本命であったと言われる
と書かれている。核兵器の材料となるプルトニウムが生成されないことがネックだったというような書き方だ。

という訳で、もしこの方式の安全度が高いのなら、日本こそが推進すべきと言う著者谷口氏の主張に同意する。

ただこの記事には方式に関しては書かれていない。方式に関しては別の記事を探して調べたのですが、まだ理解できておらず、今の所は保留にしたいと思います。[補足: 少し調べました。→ トリウム原発のしくみを調べてみたけれど ]

2009/07/20

Iron Mountain

http://www.ironmountain.com/index.asp


Visit NBCNews.com for breaking news, world news, and news about the economy

Some of the country's most iconic treasures are kept underground in the protected vaults of Pennsylvania's Iron Mountain.
ペンシルバニア州 Iron Mountain の地下の金庫には、この国のアイコニックなお宝が眠っている。プレスリーの原盤など。

2009/07/18

ソトメイヤーがんばれ、フランケンがんばれ

こんばんは。もうすぐ日食だね。生中継があるそうなので録画して見るか。

ソトメイヤーさんの最高裁判事就任ってまだ決まってなかったんだね。

ヒスパニック系米最高裁判事、承認に向け公聴会始まる (AFPBB News 2009年07月14日)

そうか、"Sotomayor" は、「ソトマイヨール」という表記になるのか。

全体的に詰問調の公聴会なんだけど、ちょっと緊張の緩むひとときがあった。

A "Perry Mason" Moment in the Confirmation Hearings (CBS News 2009.07.15)
アル・フランケンという人は、昨年の大統領選と同時に行われた上院議員選で当選した ... はずだったんだけど集計のやりなおしで先日ようやく当選が確定したようだ。こちらもまだ決まってなかったんだね、という感じ。半年以上決まらないなんて日本では考えられないことですね。

この人は "Saturday Night Live" 出身ということで、日本ではタレント議員ということになるのだろうけれど、マスメディアからタレント扱いというのではなく普通に上院議員として扱われているようだ。まあこういう和ませ役としてはしては期待されているようだけど、日本の勘違い知事などと違うところを見せてもらいたい。

そうそう、最初のソトメイヤーさんも、マイノリティからここまであがってくるのはたいへんだったと思う。物議をかもした「賢いラテン系女性のほうが白人よりも良い判決を出せる」という過去の発言も、そんな逆境をはね返してきた自負の発露なのだろうと思う。白人が逆のことをいうと人種差別的だけど、そんなに問題にすることないだろ。

そうそう、笑顔が魅力的だと思います。

2009/07/11

ジョージワシントンの少年時代の住居発見 (2008.07.02)

「桜を切り倒したのを正直に告げました」というのがフィクションであることは知られている、といいながら「桜の木は見つからなかった」って。

msnbc (July 2, 2008) George Washington's boyhood home found


Visit NBCNews.com for breaking news, world news, and news about the economy

2009/02/03

Groundhog Day

Groundhog Day
〔米〕 2月2日 ((Candlemas(聖燭節)の日;春の到来のめやすとする)).
日本では節分は立春の前日なんだけど、アメリカでは節分の前日に春が来るんだね。

... 違うか。

Googleの急上昇ワード (USA)で、"Punxsutawney Phil"とか上位を占めていたので調べてみた。

Wikipedia (English) Punxsutawney Phil
Wikipedia (English) Groundhog Day
Groundhog .org - the Official Site of the Punxsutawney Groundhog Club

groundhog (マーモット) が出てきて、尻尾の影が出来たら (曇っていたら)、もうすぐ春。そうでなければ冬はあと6週間続く。Punxsutawneyという街のPhil君が最も有名なマーモットらしく、全米から200万人の人が集まってくるらしい (人数はウソ)。ほかにも何匹かいるようで、WikipediaのGroundhog Dayの方には、今年も含めて毎年の結果が載ってるw。そんなことしてないで太巻きにかぶりつけw

"did the groundhog see his shadow"とか"groundhog day 2009"も上位に来ていたよ。

追記: 地球温暖化センターでも話題にしてた。 → "Punxy Phil the Skeptic

2009/01/24

宇宙から見たオバマ米大統領の就任式

こんにちは。

こんな写真があったので、リンクしておきます。

AFP BB News 2009年01月22日 宇宙から見たオバマ米大統領の就任式、米社が衛星写真公開

これ式の前でしょうか。まだ隙間がありますね。

Google Map でおなじところを示したところ。ここでは横長になっていますが。
Washington Monument - The National Mall - Capitol

ワシントンモニュメントから国会議事堂まで2kmくらいあるんですよね。見えるのかな。

ニュース映像のピックアップもリンクしておきます。
CBS News Inauguration Sights And Sounds

2009/01/23

あらためて演説の深さを感じる

こんばんは。オバマの長女マリアは"Maria"じゃなくて"Malia"なんだね。今までみんな発音が間違っているんじゃないかと... ごめんなさいごめんなさい、発音の区別なんかできません。

就任演説は最初はインパクトの強いフレーズはなく、盛り上がりに欠けると感じました。生中継の同時通訳で聴いていたせいもあると思います。

しかし、その後皆さんが書かれているように (最後に列挙します)、再度読むと、言葉を選んで良く考えられていると思います。

現実を直視する一方、アメリカが困難に立ち向かい成し遂げてきたことを踏まえ、今も国民は同じように立ち向かうポテンシャルを持っていることを訴えている。アメリカは強大な国であるという自負をもちつつも、他国と協調して生きて行くというメッセージを世界に伝えている。敵対する国に対しても断固とした姿勢を示しながらも、「その握りこぶしをほどくならば、我々も手を差し伸べる」と伝える。

国民には過剰な期待があったと思うが、それに対して、再建には国民の努力が必要なのだということを繰り返し訴えている。前の記事のコメントでも、また勝利演説の時にも書いたことだが、ケネディの「あなたの国家があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたがあなたの国家のために何ができるかを問おう」という言葉を思い出す。

今日はPodcastで20日のABC, CBS, NBCのニュースを見ていました。もちろん編集もあるのだろうけど、民衆はオバマのこのメッセージを受入れた上で希望を感じているように思う。すなわち国民には困難に立ち向かう覚悟があるということだ。この大統領にだったらついて行こうという意志に思える。

ただしそれを維持するのは困難を伴うと思う。国民が等しく困難に立ち向かっていると感じられる状況を維持して行かなければならない。そうでなければ人心ははなれていくだろう。

ちょうど「痛みを伴う改革」を喜んで受入れたはずなのに、結果を見ると「痛み」に耐えたは国民だけであって、官僚組織は相変わらず甘い汁を吸い続けていることがあきらかになった今、自民党の支持が急落している日本のように。

現実を直視しつつ高い理想を語るオバマ。流されずしっかりと進んで行ってもらいたい。そしてアメリカ国民も、その理想主義と勤勉さ (これはだいぶ忘れ去られていると思うが基本は真面目な国民なんだと思う) で、しっかりとついていってもらいたいと思う。

毎日新聞 2009年1月21日
オバマ大統領就任演説:全文(1)恐れでなく希望を選んだ (魚拓)
オバマ大統領就任演説:全文(2)立ち上がり、再建しよう (魚拓)
オバマ大統領就任演説:全文(3)イラク撤退、温暖化防ぐ (魚拓)
オバマ大統領就任演説:全文(4止)新時代への責任を (魚拓)

毎日新聞 2009年1月20日
写真特集 - オバマ新大統領:宣誓し就任 演説で「米国の再生」誓う
写真特集 - 歴代のアメリカ大統領を振り返る

追記: 「英語で聴く オバマ大統領就任演説」という番組が、NHKで、 2009年 1月24日(土)翌日午前0:55〜翌日午前1:20 にありますよ!(→ 番組HP)

■ オバマの就任演説を改めて評価している皆さん

ぶんさん: オバマの言葉の読み方
  -- オバマの、現実主義の上に理想を求める姿に期待している。
はりーさん: 選ばれし
  -- 演説そのものよりもオバマの覚悟、威厳を評価している。
らふぃさん: 国民統合のための儀式としての就任式
  -- オバマの演説に匹敵する、アメリカの現実・矛盾を直視しつつも理想を語る名文。

2009/01/21

いよいよですね

こんばんは。ノッチです (ウソ)。

もう公式グッズ買った?メダルセット 3000ドルなんていかがですか?

先日「盛り上がってきました」と書きましたが、ついにこの日、間もなく就任式です。ワシントンは氷点下だけど人々の熱気がそれを感じさせない、ってどこのニュースでもいっていますね。

日本での放送はNHKであります。それ以外でもあるようですが。
オバマ大統領就任式 2009年 1月20日(火)翌日午前1:10〜翌日午前2:35(85分)

本家ストリーミング: http://pic2009.org/live

なんといっても演説に期待ですね。ミシェル夫人が「今度のはもっといいわよ」って御用列車の中で報道陣に言うと、オバマが "シーッ"って制止していましたね。

あれは何の演説なんだろう、キング牧師があの名演説をした場所で、キング牧師の夢に言及し、背後のリンカーン像にも触れていました。きっと就任演説も、アメリカの歴史とアメリカンドリームを語るものになるでしょうね。

インタビューで「泊まるところはないけれど私はこの場所にいたいの」と語っていた黒人女性が印象的でした。そう、歴史の証言者として、多くの人と感動を分かち合いたいんですよね。

どうしようかな。起きていようかな。

最後に期待を語っている皆さんの記事のリンクを載せておきましょう。

ぶんさん: 歴史的明日
らふぃさん: ワシントン最高気温摂氏0度

2008/12/31

オバマはchangeできるか

こんばんは。

イスラエルのガザ空爆ですが、ハマスに対する反撃という立場なんですね。

イスラエル:ガザ空爆 非難矛先、ハマスに 「穏健派」の不満噴出 (毎日新聞 2008年12月30日 → 魚拓)

しかし、
イスラエル軍の集計によると、ガザの武装勢力が発射したロケット弾数は6月の停戦後、急激に減少。12月の失効期限が近づくにつれて再び増加に転じた。ただ、ロケット弾の多くは、殺傷能力や精度は低い。集計分は軍が確認した発射数で、実際に着弾した数はこれよりも少ない。
これに対して、パレスチナ側の被害は

イスラエル:ガザ空爆 死者287人に イスラエル、戦車部隊を集結 (毎日新聞 2008年12月29日 → 魚拓)

報復といったレベルをはるかに超えている。

また、イスラエル側の報道官が、軍の監視カメラ映像を示しながら、ハマスの拠点を正確に命中させていることを主張していたが、成功した映像だけ見せられている可能性もあるだろう。事実、女性や子供15人が含まれるという。

この圧倒的な力の差に対して、国際社会は何をしているかというと
イスラエル:ガザ空爆 国際社会、鈍い反応 欧米「自衛」に理解、アラブ諸国に無力感 (毎日新聞 2008年12月31日 → 魚拓)

ここでは「報復」や「反撃」というよりもさらにイスラエル寄りの「自衛」という言葉が使われている。

さて、私の希望は今後のアメリカなのだが、

イスラエル:ガザ空爆 「オバマ氏注視」−−側近が表明 (毎日新聞 2008年12月30日 → 魚拓)

むしろ全世界がオバマを注視していると言えるだろう。

これまでアメリカはイスラエルを黙認どころか支援してきた。チョムスキーによれば、イスラエルをコントロールできていないのではなく、イスラエルを利用しているという (→ 2008-01-02 「お節介なアメリカ」)。アメリカの力は弱まってきたとはいえ、最も大きな影響力を持っていることには変わりがない。

そのアメリカの次期大統領オバマが、今、「来年からはこれまでと同じと思ってはいけない」と警告するだけでかなり違うはず。今警告しておいて、来年就任までにイスラエルが変わっていなければ具体的な行動に移せばよい。制裁を加えろといっているのではない、ただ支援をやめるだけでよい。

しかし、イスラエルを支援してきたのは共和党も民主党も同じだ。オバマは"Change"を掲げているが、これまでのアメリカを否定して国民の支持を得たわけではない。

オバマがこれまでの流れに従うのか、この流れを少しでも変えることができるのか、その意志があるのか、ここは経済の再生の前の、最初の試金石と言えるだろう。

2008/12/20

合衆国再生

こんばんは。Rosebudです(ウソ)。[→ 人気投票があったよ。]

バラク・オバマ「合衆国再生」、読みました。

合衆国再生—大いなる希望を抱いて
棚橋 志行

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リズムが良く、読みやすい。一文の長さは決して短くはないのだけれど、複文よりも重文が多用されているため、すっと入る感じ。「ワンフレーズポリティックス」の対極にあるのだが、歯切れが良い。日本語に翻訳されているのだけど、オバマのあの声、抑揚が日本語で頭の中で響く気がする。

オバマが考える政策のベースには、アメリカという国、そしてそれを支える国民への愛と信頼が感じられる。民主主義、自由主義経済、移民を受入れることによって得られる活力、勤勉さに根ざしたアメリカンドリーム、これらがアメリカという国を支える底力であるということを、本気で信じていることが伺える。

もちろん、ただノーテンキにアメリカSUGEEEE~! と言っている訳ではなく、問題は把握している。それが困難な問題であることも。また、これまでのアメリカの歴史がもつ汚点も無視したり糊塗したりしない。

また、理想で全てが上手くいくと思っている訳でもなく、妥協の必要性も理解している。賛成か反対かの二者択一ではなく、基本的には反対する法案であっても少しでも良い方向に変えて行くという方法をとって成果もあげてきた。

しかしそれでも、オバマは、先にあげたようなアメリカの良い点を生かすような政策で良い国を作って行けると考えている。自由主義経済も、金持ちのための自由ではなく、国民が勤勉で這い上がれる自由がなければならないと考えている。その活力を発揮させるためには教育も必要だし、健康保険を修復して安心して仕事に打ち込めるようにしなければならない。

そして大きな主張は、勝利演説でも述べた、赤い州と青い州の集まりではなく、一つのアメリカの再構築。これに関しては歴史認識の中で、もとはほとんどイデオロギー的に差がなかった二つの政党が、選挙に勝利するために相手をラベル付け自分の主張を明確にして行くことで分断を招いたかを描いていたのが興味深かった。

対外的にはアメリカ一国主義ではなく、自由主義陣営との対話、協調を重視しているのがわかる。そしてそれがアメリカの国益にかなっていることを説得しており、この姿勢は他国民としても好感がもてる。

一連の外交政策の中で「世界的な理想比べに勝利する」という表現が印象的だった。敵を叩くのではなく、同じ価値観を共有するとあなたも幸せになれますよというメッセージ。これに惹かれるというのは、私が考える理想的な日本のありかたに近いとうことなのだけど (→ 「俺について来い」)。

アフリカに関する中で、ルワンダの虐殺を防ぐ手段の一つとして、「市民保護区域の創設」というのがあった。これ以上の説明は書かれていないし、検索しても「市民保護区域」という言葉では見つからなかったのだけど、これって私のいう「サンクチュアリ」(→ 参照)と同じかもしれない。と、また我田引水する訳ですが。そうそう、「アフリカ自身に自分を救う意欲がないとわかったら、アフリカを助けられるという期待は持つべきではない」というのも同じ考えだ。

こういうふうに理想を語るのだけれど、決して完璧な人間を演じるのではなく、不安や悩みなど人間的側面も出していることも交換が持てた。選挙に落ちる不安、選挙資金を提供する団体に主張が流されるおそれ、いい親であるための努力と仕事との板挟みなど。

高い理想と率直さに惹かれる。もちろんオバマの力量は未知数で、今後の舵取りの失敗で、ただの理想家に過ぎなかったという評価になるかもしれない。しかしそれでも、こういう姿勢で国民に語り、引きつける政治家は日本にいない。アメリカの選挙のプロセスもうらやましいけれど、それで希望を託せる人物がいることもうらやましい。

2008/11/06

そして"We"は"アメリカ全国民"の意味になった

おはようございます。

オバマ当選はもう揺るぎないものと思っていたので、そのニュース自体には感慨を受けなかったのですが、下記を読んで当初の期待を思い出しました。

404 Blog Not Found:惰訳 - Barack Obama's acceptance speech in full

"Yes We Can"の"We"は、オバマ支持者、民主党支持者から、アメリカ全国民の意味になったんだね。みんなでアメリカを作って行こうという。

オバマ自体は最初からそのつもりだったのに私が気がつかなかっただけかもしれないけれど。

ケネディの
あなたの国家があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたがあなたの国家のために何ができるかを問おうではないか。
という言葉を思い出した。

成果はすぐには出ないだろう。
しかし、姿勢は変えられる。
アメリカの安全、繁栄のために世界の犠牲は仕方がないという考え方も改まって行くのではないか。

そう期待したい。

らふぃさんの記事を見て、マケインの敗北宣言も見ておかねばならないと思っています。
→ 追記: これも弾訳で読みました。負けても崇高です。皆さんが言われていることですが、これがマケインの本来の人格なんでしょうね。

追記: オバマのスピーチに対する感動を述べている皆さん

ハリーさん: なかなかのもんだ世に倦む日日: オバマ勝利プロス・アンド・コンス - 歴史的演説と「最後の将軍」
-- 感動的な演説は歴史に残るものと評価しながらも、選挙人獲得数では圧勝だが得票数はそれほど差がないことには懸念されています。
スポンタ通信2.2: 日本人は、オバマ大統領の勝利宣言に感動してはいけない…。
-- 感動してはいけないと言いながら感動してるんだけどね。これはアメリカ人に向けたメッセージであることを忘れてはいけないということ。

おまけ: Twitter - BarackObamaより
We just made history. All of this happened because you gave your time, talent and passion. All of this happened because of you. Thanks

2008/11/05

もうやけっぱち?

こんばんは。決戦の火曜日ですね。

さっきまでやっていたNHKスペシャルは、もう「オバマがどのようにして勝ったか」という作りになっていましたね。黒人の若者や老人に期日前投票を呼びかけてすこしずつ心を動かす様子とか、民主党支持者がオバマ支持に動いて行く様子とか。

朝の番組では、マケインがペイリンのそっくりさんと"Saturday Night Live"に出ているところが紹介されていました。オバマみたいに3大ネットワークで30分の広告を打てる資金はないので、テレビショッピング枠を買いました、って。自分をパロディにしているの。捨て身の戦法なんですかね。

John McCain meets Tina Fey's Sarah Palin


選挙運動にはお金がかかるからなんていいながらペイリンが自分の服を指してたり、
マケインの奥さん (本物) も出てきたり、
ペイリンがこっそり"Palin 2012" Tシャツを売ってたり、
いろいろ見どころがあります (おかしさがわかんないところも多いんですけどね)。

参照: Wikipedia ティナ・フェイ

2008/10/31

ハロウィーンですね

こんばんは。カボチャ野郎です(ウソ)...

って挨拶しようとしたのだけど、辞書に載ってた(大辞林) ので、全力で否定。

日本でハロウィーンがなかなか一般に定着しないという声もありますが、定着しなくても不思議じゃないと思うんですけどね。

アメリカではこんなキャンペーンもあるそうですよ。[追記:Huffpost Barack O'Lanterns: Halloween Trend Alert! より]



"Yes We Can"でなくて"Yes We Carve"。カボチャを彫るための型紙もあります。

このサイトは下記記事で知りました。

AFPBB News 2008年10月28日 <08米大統領選挙>ハロウィーン用にオバマ氏カボチャが登場

ネガティブキャンペーンなど感心できないところもあるのだけれど、こうやってみんなが政治に参加しているという実感が持てるところがうらやましい (前にもそんなことを書いたような気もするけど)。今回はオバマガールみたいに力の入ったサポーターもいるしね。

参考: オバマガールの勝手に応援ビデオ。今日の時点で184本あります。ラルフネーダーも出てきた時にはびっくりしたなあ。

オバマ候補のTV-CM。27分あります。ぶんさんのところで紹介されていました。


2008/02/29

Shame on youって...

... ヒラリーが言ってたんだけど、耳を疑ったよ。

[追記: 日本語訳にすると「恥を知れ!」ということになるんですが、らふぃさんのコメントを読むと英語だともっと軽い表現なんだと思いました。少なくとも日本の「恥」の文化のあるところで同じように訳すのは適切でないでしょうね。そう言えば"respect"と「尊敬」もかなり温度差があるということを聞いたことがあります。]

ニュースではその部分を切り取っているのですが、全体が分るのがありました。
YouTube: Shame on You, Barack Obama

こっちのほうが経緯が分っていいかな。
YouTube: shame on you mashup

ネガティブ・キャンペーンはお互いの品格を落とすことになるんだけどなあ。もちろん政策の批判は必要なのだけど。

Shave on you って言ってたのかな。ヒゲのそり残しがありますよってw

追記:その他のバリエーション
Shape on you: ダイエットしなさーい!
Shake on you: 奥歯に手ぇ突っ込んで脳味噌がたがたいわせたろか!
Share on you: 私にも少し票を分けてよ。
Shade on you: 私にはあなたに差している暗い影が見える。
Shane! on you: カムバアアァック!
...

2008/01/04

お節介なアメリカ:関連メモ(イラン)

次の戦争のターゲットはイランかと思っていたので、回避される方向にあるのは一安心だ。

毎日新聞『イランを読む:「反米」の深層』シリーズ

イランを読む:「反米」の深層 米を縛る「機密報告」 「核開発停止」独り歩き (2008年1月1日 → 魚拓)
  -- このような報告も出さざるを得なくなったのだろうか。
イランを読む:「反米」の深層/1 本音は「修復」を志向 (2008年1月1日 → 魚拓)
  -- 今も本音を言い辛い環境にあるようだ。
イランを読む:「反米」の深層/2 53年の政権転覆に遺恨 (2008年1月3日 → 魚拓)
  -- 権益を阻害する民主主義の台頭はつぶす例のひとつ
イランを読む:「反米」の深層/3 「親米」声に出せぬ国民 (2008年1月4日 → 魚拓)
  -- 「親米」というのは「米国文化が好き」ということで、そう言う意味では全世界がそうだと言っても過言じゃないだろう。

最後の記事から引用。
国民の多数が単に親米かと言えば、厳密には違う。イランには「狂犬病の犬をけるな」ということわざがある。「国益を考えれば、余計なことをして狂犬(米国)にかみつかれないよう、反米でない方がいい」との考えも少なくない。問題は米国が常に敵を求めていることだ。米国は自らが「善」であるために、過激な人物や国家を必要としている。
イランがターゲットにしにくい状況になった今、ベネズエラのチャベスも言動には自重したほうが良いと思う。

続き
イランを読む:「反米」の深層/4 「悪の枢軸」の影響深く (2008年1月5日 → 魚拓)
イランを読む:「反米」の深層/5 ネオコンがMKO支援(2008年1月6日)

2008/01/03

お節介なアメリカ

こんばんは。今日は暖かくなりましたね。初詣に行ってきました。

年末からチョムスキーの「お節介なアメリカ」を読んでいる。本当は年内に読み終えられる量なんだけど、今日読み終わった。

チョムスキーが2002年9月からニューヨークタイムズ通信社の配信で定期的に配信していた評論を集めたもの。「ニューヨークタイムズ通信社」ということは、「ニューヨークタイムズ」本紙ではないということ。主に海外で掲載され、米国内ではわずかな地方紙のみで掲載されたに過ぎないという。だからアメリカ国民のほとんどはチョムスキーの著作を購入しないと読めない。買ってまで読もうと思う人にしか、というのはチョムスキーがどういう人でどういう立場で発言をしていて知った上で読む人にしかチョムスキーの言葉はとどかない。言い換えれば、普通の人は、チョムスキーの指摘する事実を知らず、政府、マスコミのプロパガンダをそのままうけいれているということだ。

それは日本人も同じ。

さて内容だが、それ自体はもちろんこれまでの立場を継承したもので、
・アメリカは世界最大のテロ国家だ。
・アメリカは自分に都合の悪いルールは守るつもりはない。
・アメリカは自分に都合の悪い民主主義を認めない。
 (アメリカの認める民主主義は国民の利益ではなくアメリカの国益 = 政府のバックにいる企業、利権団体の益にかなったもの)
ということを批判しているものだ。

ただ、事実に基づいた考察、批判なので、そのなかにも私にとって新しい知識が含まれている。

以降では、そのような新しい知識になった部分をメモしておこうと思う。

2007/09/19

全米で話題沸騰!ブライダル・ブートキャンプ

こんばんは。ビリーズです (誰だそれ)。

最近クーリエ・ジャポンを定期購読するようにしたんですが、その10月号にこんな記事がありました。

全米で話題沸騰!
これぞ、究極の花嫁修業
ブライダル・ブートキャンプ


えーと、お料理とか着付けとか華道とか茶道とか特訓しますかそうですか、と思って読んだのですが...

ホントにエクササイズやってんの。アウトドアで迷彩服着てやっているので、サバイバル特訓か。
自らに試練を課して、運命の日を完璧な体型で迎え、新郎たちを魅了し、さらには意地悪な親戚たちに好き勝手なことを言わせないようにする。それが彼女たちの目指すところだ。
だって。結婚式までの煩わしい準備によるストレス (アメリカでもたいへんなのね) の解消にも役立つそうだ。

まねするところも多いため、「ブライダル・ブートキャンプ」で登録商標をとったそうですよ。さらにはテレビ放送も予定されているそうで。「将来の花嫁、花婿たちからなる小隊が互いに競いあう」そうだ。「花婿」もかよ。ねるとんか! あ、相手は既に決まっている人が参加するのか。

オチも面白いぞ。経営者は語る。
「私は、一連の新しい商標をもう登録してあります。その中には、ディヴォース・ブートキャンプというのもあるんですよ。でも、他所で話さないでくださいね。さもないと、またマネされてしまいますから

僕はサラリーマン体操で十分でございます。

2007/05/07

北米入植400年ということで...

... ナショナルジオグラフィックに載っていた下記記事が興味深かった。

植民地建設当時のアメリカ (ナショナルジオグラフィック 2007年5月号)

特に、入植者が (意図しないものも含めて) 持ち込んだ外来種によって生態系が変わってしまい、それが先住民の衰退につながったという部分。もちろん、入植者による開墾による直接の生態系破壊も書かれています。

外来種で興味深いのはミミズ。ミミズは、我々は土を豊かにしてくれる益虫 (虫じゃないか) と理解していますが、どんなものにせよ既存の生態系に組み込まれていないものは生態系の破壊者になりえます。
ミミズのいない森では、落ち葉は分解されずに地面に積もる。そこにミミズが持ちこまれると、ほんの数カ月で落ち葉を分解し、蓄えられていた栄養分が雨水で流されてしまう。北部の森で生育する低木は落ち葉から栄養を吸収しているため、落ち葉が分解されると若木も含めて低木がほとんど枯れてしまい、うっそうとした森は、木々のまばらな乾燥した森へと姿を変えた。
このミミズは、バラスト (底荷) として使われた土に入っていたと推測されています。
ミツバチは意図して持ち込まれたものですが、野生化し、大きな影響を与えたようです。
 ほとんどのミツバチは数種の植物の蜜しか集めないため、生息地は限定される。しかし、セイヨウミツバチは生息地も植物の種類もほとんど選ばない。そのため、持ちこまれた先でどんどん増えて巣箱からあふれ、南北アメリカ大陸のいたるところに広がった。
ミミズと違って羽があって移動、すなわち広がり方も桁違いですからね。

病原菌のしみ込んだ毛布を先住民にプレゼントするなんて話はここでは書かれていませんが、入植者によって持ち込まれたマラリアが先住民の反撃する活力をそいだということが書かれています。直接の原因で死に至ることはまれが体内に潜んで定期的に再発するとのこと。病気にかかるのは入植者も同じなのですが、入植者は毎年補充されるという点が異なり、次第に先住民の勢力が弱まっていったということです。

以前こんなマンガを読んだことがあります。
コロンブス: 「新大陸を発見した!」と喜んでいる。
先住民: 「ついにコロンブスに発見されてしまった!」とがっかりしている。

先住民にとっては厄災の始まりだったといえるでしょう。以前に比べてアメリカでは先住民の土地、生命、生活を奪ったことを反省する意識は出てきてはいます (ただ自分の祖先がおこなたものとして返還、補償までは考えていないようですが)。この「北米入植400年」をただのお祭りみたいな扱いにする気にはならないでしょうね。

2005/01/21

ブッシュ2期め

こんばんは。近藤里沙です (誰だそれ)。

昨日の晩からブッシュ2期めの就任式典の話題がよく出ていましたね。
お金使い過ぎ、イラクやインドネシアの復興に使え、とか
圧政をなくすため、とか言うんだったらイラクから出て行け、とか
ネクタイの色が水色なのは国際協調を重視している表れ、ってそんなことないだろ、とか、
今度は無線でなくて直接指示された言葉で宣誓してるのね、とか。
(最後のほうは私が言ってるだけです。)

その中でおかしかったのは、パロディムービー。
↓ ここにあります(Second Termから入れます)。
http://www.jibjab.com/originals/second_term (歌詞はここ)
ただ批判するために作ったのかと思ったら、$2.99でダウンロード販売もしているのね。肖像権等で訴えられないのかしら。

瀬戸智子さんも指摘されていますが、世界中の首脳が登場してるのに、小泉さんは出てないらしい。小泉さんも「湾岸戦争の轍を踏まないため頑張って支援したのに...」って思ってるのでしょうか (笑い)。

追記: 以前のパロディムービー"This Land" (上記サイトで見ることができます) では著作権の使用で問題を起こしていたそうです。
「ブッシュ対ケリーの喧嘩を描く大人気パロディー作品に、思わぬ落とし穴」(Wired News 2004年7月29日)
「ブッシュ対ケリーのパロディーアニメ、楽曲の公正使用権を主張して法廷へ提訴」 (Wired News 2004年8月5日)